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空室対策

空室対策に無料インターネット設備は必須か?

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宅建士/AFP/PMP®など。不動産オーナー向け教育事業、東京大家塾(2006年〜)や不動産実務検定®認定団体J-REC理事・東京第1支部長・認定講師(2008年〜)として累計3万件以上の不動産投資・活用・トラブル相談の経験から失敗しない不動産活用を体系化。Google★4.8/215件〜・Udemy講師★4.2/972名〜・ココナラ個別相談★4.9/123件〜。著書/共著17冊・講演実績全国25団体〜・寄稿/取材協力多数。

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空室対策の1つに、入居者にインターネット設備無料提供する方法があります。ですが、導入するには初期費用が必要となり、また毎月の通信費も大家さんが負担することになります。それでも導入すべきなのでしょうか?

2022/05/03追記:安易な導入は禁物

あなたの物件の近くに、近い将来5Gのアンテナが立ちます。そして各通信キャリアが5Gの通信制限を撤廃したら、共同住宅用の安いインターネットなんて、通信速度が遅すぎて誰も使わなくなります。ですので、長くても2年で元が取れるような投資金額で出来るなら…といった考え方になります。

具体的な方法はちょっと公の場では言えないので、個別相談だったり交流会だったりで聞いてほしいのですが…少なくとも5年リースだとか解約すると違約金が発生するとか、そういった方法は選択しづらい状況です。

空室対策に無料インターネット設備は有効!!

スマホ利用イメージ

スマホ利用イメージ

結論を言いますと、空室対策に無料インターネット設備は有効です!! 特にWi-Fi(無線LAN)設備にすることです。

なぜなら、ほぼすべての入居者がスマホを持っているので、通信量も通信費も気にせず使えるのは大きな魅力になる=空室対策になりえます。もはやインターネット設備は、水道・電気・ガスに次ぐ、生活に欠かせないインフラとなりました。

また、競合物件が減ります。例えば東京都の場合、入居募集中の全戸数が約88万件あるうち、無料インターネットの戸数は約14万件まで減ります(2019年3月26日SUUMO検索結果より)。競合物件が約1/6になるのは大きなことと言えます。

初期費用と毎月の通信費の目安

通信費のイメージ

通信費のイメージ

空室対策として導入を決めるにあたり、もっとも気になるのは費用面でしょう。目安としては、初期費用(工事代)は1戸あたり2万円。毎月の通信費は1戸あたり1,000円といったところです。

例えば、8戸のアパートなら初期費用は約16万円。毎月の通信料は約8千円が目安となります。もちろん、インターネット会社によりますし、戸数にもよりますし、キャンペーン価格などもありますので、実務的には同じ条件の下で相見積もりを取ることをオススメします。なお、会社選びについては後述します。

設備は有線か無線か

無線インターネットイメージ

無線インターネットイメージ

相見積もりを取るにあたり、まず決めるべきは、通信方法を有線LANとして各戸に配線するのか、無線LANとして部屋の外から接続するのか、そのどちらにするのかという問題です。

時代の流れとしては無線です。確かに、通信速度や安定性を重視すると有線LANです。ですが、入居者の大多数はスマホでインターネットに接続します。さらに、タブレットやノートパソコンはもちろんのこと、デスクトップパソコンも無線でインターネットに接続できます。

事務所や店舗なら通信速度や安定性が重要になる場合もありますが、一般ユーザーならばそこまで考慮する必要はありません。空室対策としては、利便性を重視して無線LANを選択すべきです。

ですが、建物の構造上などの理由で、無線LANを導入するほうが有線LANより工事費が高くなる場合は、有線LANを検討してもいいでしょう。各戸までは有線LANで、その先に無線ルーターを設置すれば良いでしょう。

一括払いにするかリースにするか?

一括払いイメージ

一括払いイメージ

戸数が多いと初期費用だけで何十万円、場合によっては100万円を超えることもあるでしょう。しかし、家賃ですぐに回収できるものではないので、このまとまった出費はためらってしまいます。とはいえ、空室対策になることを考えると導入しない選択肢はありません。

そこでインターネット会社から提案されるのは、リース契約にすることです。リース契約にすることで、初期費用をリース代として毎月の支出に分散させるのです。こうすることで、一時的にまとまった支出を避けることができます。また、リース期間中は、通信機器の所有者はインターネット会社側となるので、機器の初期不良や故障の際の修理や交換のリスクを大家さんは負わずにすみます。

注意点を上げるとすれば、リース期間です。長い期間で設定すると、毎月の支出は抑えられます。ですが、インターネットの世界は技術の進歩が早いもの。2,3年のうちに、もっと速くて安い通信技術が一般的になる可能性があります。例えば、ポケットwifi(モバイルルーター)です。

ポケットwifi(モバイルルーター)の例

ポケットwifi(モバイルルーター)の例

ポケットwifiとは、ポケットサイズの持ち運びできる無線ルーターのこと。持ち運びできるので、学校や職場などの出先やその移動中もインターネット接続ができるのです。もちろん工事も何も必要ありません。

このポケットwifiの費用は、毎月3千円程度。ですが今後、本体価格や通信料が大幅に下がることになり一般に普及したら、物件に導入したインターネット設備が不要になるのかもしれないのです。あたかも、携帯電話の普及で固定電話が不要になったかのように、です。

ですので、長期間のリース契約にすると、その途中でせっかくの設備が台無しになるリスクがあります。リース契約の期間は、できるだけ短い期間で費用対効果が得られるように設定したいものです。目安としては、長くて5年。できれば3年にしたいところです。

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