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空室対策のもっとも簡単な方法は何でしょうか? それは、大家さんにとって苦しい選択になるかもしれません。
空室なのは「部屋の価値」<「家賃」だから
ここでいう家賃とは募集条件全般のこと。
入居申し込みが入るのは、そのお客様が「部屋の価値」>「家賃」と認めてくれたから。
であれば、空室対策は2つだけとなります。
- 部屋の価値を上げること
- 家賃を下げること
どちらが簡単でしょうか?
それは、家賃を下げることです。辛いですけど。
具体的には
- 家賃を下げること
- 敷金を下げること
- 礼金を下げること
- マイナスの礼金(入居お祝い金)を出すこと
- マイナスの家賃(フリーレント=無料家賃期間)を設定すること
- 家賃債務保証料を大家負担とすること
- 火災保険料を大家負担とすること
- 鍵の交換費を大家負担とすること
- 仲介手数料をゼロとする(大家負担)とすること
- 家具家電付きとすること
- 電気ガス水道インターネット代を大家負担とすること
など選択肢は豊富にあります。
中には、10番のようにモノの準備が必要だったり、11番は手続きが必要だったりと、多少の時間や手間が必要です。それでも、あなたが「そうする!」と決めれば実現できます。その結果「部屋の価値」>「家賃」となれば、あなたの空室は埋まること間違いありません。
注意すべきは「部屋の価値」=「家賃」では足りないこと
もし、あなたが「家賃設定は相場並みだと思うのだけど…」と言うのは、甘い考えなのです。そう言う物件は巷に溢れ返っています。ですので、多くの競合物件の中に埋もれてしまいます。やはり、「部屋の価値」>「家賃」なのです。これでやっと反応が表に出てきて、成約に向かっていくのです。
懸念すべきは「部屋の価値」>「家賃」だと認知されていないこと
次に、あなたが、自分の部屋は「部屋の価値」>「家賃」だと確信しているのに空室期間が長ければ、その認知が広まっていないことが考えられます。
例えば、管理会社のデータベースに入っているだけで、SUUMOなどのポータルサイトに掲載がなかったり、他の不動産会社に情報公開されていないかったりするする可能性が高いと言えます。このあたりは、自分で確認できますので、広く公開されていないようなら、管理会社の担当者に相談して、広く募集してもらうように依頼しましょう。
でも本当に「部屋の価値」>「家賃」になっているの?
年配の大家さんでうっかりさんが多いのが、このパターン。例えば…確かに、お部屋は大変キレイになっています。ですが、和室なのです。和室が悪いわけではないのです。ただ、そこに若い人に住んで欲しいと考えている…こうしたミスマッチは往々にしてあります。ぜひ、原状回復リフォームするときには、住んで欲しい入居者のイメージと工事内容を一致させて欲しいものです。
具体的には、管理会社や仲介会社の担当者の意見を取り入れることです。彼らが入居者に近い人たちなので、入居者目線を持っているからです。とは言え、予算に限りはあるので、何を優先すべきかは、大家仲間だったり、手前味噌で恐縮ですが、東京大家塾などで学んだり相談したりしてみてくださいね。
家賃を下げるのが嫌なら部屋の価値を上げるべし!!
ど〜〜〜しても家賃を下げたくない! そう言う大家さんもいるでしょう。確かに、売却するときの価格に影響が出ますものね。そうであれば、お部屋の価値を上げることです。まずは空室診断を行い、小予算で出来る空室対策から始めてみましょう。具体的な方法は、こちらのKindle本をぜひご参考にどうぞ!