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時代遅れの二大設備の対処法!
前回は「空室の原因とその対策2」でした。大家さん側が、貸し手市場の感覚のままでいることと、入居者層や業者スタッフとの世代間ギャップが、空室の原因となることがあります。入居者に近い世代の意見をうまく取り入れていきましょう。
さて、第17回は「時代遅れの二大設備の対処法」です。
この2大設備とは「三点ユニットバス」と「室外洗濯機置場」です。どちらも改善するには費用の問題とスペースの問題があります。さて、どうしたものでしょうか?
費用対効果を考えよう!
もちろん予算とスペースがあれば改善すべきです。
なぜなら、今となっては嫌がられる理由の上位にあるからです。そもそもネットの検索で排除されるので内覧にすら来てくれません。とはいうものの、改善に要する費用もスペースもないものです。まず考えることは費用対効果です。
例えば、200万円の投資をして、風呂・トイレ別、室内洗濯機置場の部屋にしても、居住空間が狭くなって収納もなくなってしまった部屋が、いくらの家賃で貸せるのでしょうか? 下手をすると元の家賃と同じかそれ以下になることもあります。それなら家賃を1万円下げて満室にするほうが得ではないでしょうか。こうした比較検討を綿密にすることです。
世の中には、とにかく家賃が安ければ良いという人もいます。そこで、小予算で設備の悪い面を上手にカバーする方法を取ります。例えば、3点ユニットバスなら壁一面に大きな鏡を設置したり、トイレのフタや小物にアクセントを持たせたりすることで、雰囲気を一新する方法があります。
一目でわかるようPOPを使用しよう!
次に、洗濯機置場です。
こちらは外にあるからこそ、すぐに洗濯物が干せる・湿気がこもらずに済む・こうしたメリットを訴求することです。説明漏れのないように、室内にPOPを貼ってメッセージを送ります。また、洗濯機カバーをプレゼントするのも良いでしょう。そして、デメリットを軽減するのです。
いかがでしたでしょうか。
どちらの設備も年々新しい工法や商品が出てきています。諦めずに情報収集しましょう。
次回は「相場に見合ったありきたりな部屋」になっているかのチェック項目をお伝えします。時代の変化により、入居者側の「普通」のレベルが高くなっています。あなたも「賃貸だからこの程度でいい」と考えることがありませんか?
それが空室の原因にもなっているのです。