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不動産投資に興味があっても、どのような不動産を購入すればいいのか決められずにモヤモヤしていませんか?
- 売り物はどの物件も高くて買えない。
- その金額で買ってもキャッシュフローが少ない(中にはマイナスのことも)。
- だから、もっと安く買わないといけない!
- でもこれって「無い物ねだり」なのではないか?
- 気長に待っていると一生買えないのではないか?
こうしてグルグルと考えがめぐり、思考がまとまらずにいる方は、あなただけではありません。この状態からどのようにブレイクダウンしたらいいのでしょうか?
投資基準を作りだす手順
それは
- 専門家とディスカッションして投資基準を「仮」決定する。
- 前項の「仮」の投資基準に従い、実際に物件の資料請求をしたり現地見学したり動いてみる。
- 物件価格以外は投資基準に乗る物件で、銀行に融資相談をしてみる。
- 物件価格について指値(値引き)交渉をしてみる。
- 前項の交渉を5件やってもダメなら投資基準を見直す(1に戻る)。
という手順を踏むことです。
投資基準を作り出す重要な2つポイント
この手順には重要な2つのポイントがあります。
まず1つ目は
- 投資基準を「仮」で良いので、まずは決定すること。そして、行動しながら微調整していくこと。
なぜなら、完璧な投資基準は存在しないのですから。
人の属性(性別・年齢・居住地・出身地・職業・年収・自己資金の額・資格の有無などなど)によっても変わりますし、銀行の融資姿勢によっても変わりますし、不動産市場の動向によっても変わるものだからです。ですので「仮」で良いので、決定して動きながら、微調整していくことが最善手なのです。
そして、全くダメそうなら(手順の5番を経過した後で判断)抜本的に見直しましょう。
2つ目は
- 圧倒的な行動をすること。
イメージとしては
- 資料精査500件*
- 現地調査100件*
- 銀行相談20件*
- 価格交渉5件*
といったところ(あくまでイメージ)。
*それぞれの具体的な方法は不動産実務検定で学べます。
例えば、株やFXならバーチャルトレードで、ほぼ本番環境で練習できますが不動産投資はそうはいきません。スポーツだっていきなり試合に出られるわけもなく、地道な素振りなどが必要ですよね。
机上査定だけでなく現地調査や銀行・売主との交渉が重要
不動産投資も資料精査や収支シミュレーション等による机上での投資判断が必要で、さらに現物資産なのですから現地調査も必要であり、融資でレバレッジを効かせるなら銀行との関係も重要であり、目標利回りを死守するためにも売主との価格交渉は避けては通れないものです。
これらは数をこなすことで質が向上するものです。
ですので、10件20件の資料精査や収支シミュレーションをしただけで「良い物件が全然ない!」と心が折れるのは早すぎます(笑)。
良い物件は絶対的なものではない
そもそも良い物件の定義とは何でしょうか。
私は、その人の投資基準に合うものが「良い物件」だと考えます。ですので、投資基準の数だけ「良い物件」があります。そして、ある人にとっては「ダメ物件」でも、ある人にとっては「良い物件」であるのです。そして、その物件の良し悪しは、価格と融資条件で変わるものです。つまり、売主と銀行との交渉次第で、ダメ物件が「良い物件」に変わることだってあるのです。
良い物件は自分で作り出すもの
そうなのです。
良い物件は自分で作り出すものなのです。
ですので「不動産がもっと下がってきたら買おう」などと考えている場合ではないのです。今、すぐにでも「良い物件」と巡り合うことはできるのです。そのためにも投資基準は持っておくべきもの、作っておくべきものなのです。
最初の第一歩は専門家とのディスカッション
不動産投資基準は一朝一夕には出来上がりませんので、ぜひ専門家…J-REC公認不動産コンサルタントとディスカッションをして投資基準を「仮」決定して、どんどん行動していってくださいね。そして修正したり見直したりしましょう。
もちろん、投資基準を修正したり抜本的に見直したりするときも、一人で悩まずに、多くの専門家や大家さん仲間たちと話し合ってみてくださいね。一人だとグルグルした思考から抜け出せないものですから。
専門家選びの注意点
ちなみに、ほとんどの専門家…不動産コンサルタントやカリスマ大家さんなどは、それぞれ得意とする投資スタイルを持っているので、初めのうちは彼らの得意分野である投資基準に、引っ張られないように気をつけてください。要するに「鵜呑みにする」ことのないようにしてください。
なぜなら、その専門家にとっての投資スタイルは、あなたの正解とは限らないから。いろいろな投資スタイルを知らずに研究不足のまま、彼らとの投資スタイルで進めてしまうと
「こんなはずではなかった!」
「もっと良い方法があったのに!」
「あれ? もしかして騙された…!?」
なんてことになり、数百万円〜数千万円単位で損をすることになりかねません。そうはならないように、初めは、いろいろな専門家の話を聞くようにしてくださいね。