空室対策のPDCA

空室対策に数値管理が必要な理由

空室対策に各種ポータルサイトの攻略は欠かせません。

なぜなら、お部屋探しのお客様は、ほぼスマホで探すからです。しかも、SUUMOの統計によりますと、お客様の内見数は徐々に減ってきています。

ちょっと、賃貸住宅を借りる人のためのノウハウ集みたいなWebページを探すとわかるのですが、おとり物件(実際には存在しない優良物件で問い合わせや来店を促す営業行為で違法)の被害に合わないように、もしポータルサイトに掲載されている物件が実際に内見できないのであれば、来店しないようにと掲載されています。ですので、まずは来店してもってから、あなたの物件を紹介する…という流れは期待できなくなりつつあります。

そうなると、例えば、あなたの物件が普通の条件だけれど、広告費が競合物件より多かったり、営業マンにおこづかいをあげるような約束をしていたりして、来店したお客様にオススメしてもらう…なんていう流れは期待できなくなりつつあるのです。

ですので、しっかりと優良物件だとわかるような状態で、あなたの物件はポータルサイトに掲載されているか、確認すべきなのです。もちろん、各種項目が正しいことを確認すべきで、誤っていれば修正依頼を出しましょう。写真も、あまりに酷い画像は差し替えてもらえるようにお願いしましょう(例:撮影者本人や私物が写り込んでいるなど)。

アピールポイントは「こういう点が強みなので記載して欲しい…」との要望は伝えましょう。具体的な文言は不動産会社に一任しましょう。注意点は、具体的に「〇〇と記載してください」という依頼の仕方はしないことです。なぜなら、不動産会社には厳しい広告規制があるため、あなたの具体的なキャッチコピーなどはそのまま記載できないことが多いからです。

そうした事情があるため、具体的な指示をすると、それに対する説明などが必要にもなりますから「めんどくさい大家」と認識されかねません。あくまでアピールポイントを記載してほしいとの要望に留めましょう。

それでも不動産会社の対応に不満なら自分で掲載しましょう。

そうはいっても、不動産会社によっては、まったく対応してくれなかったり、何も返事をしてくれなかったりする会社もあることでしょう。そのような状況でしたら、怒鳴り込んでも解決はしませんので、いっそのことポータルサイトの掲載は自分で掲載して管理しましょう。そのほうが、アクセス数や問い合わせ数がわかりますので、家賃設定などの募集条件の改善も早くできます。

不動産会社は大家さんごとの数値管理をしていない。

ここでいう数値管理とは、大家さんごとに空室物件の

  1. ポータルサイトのアクセス数(概要ページ・詳細ページ)
  2. 問い合わせ数
  3. 内見数
  4. 申込数
  5. 契約数

の数値です。

恐らく店舗単位や営業マン単位や会社全体では管理していると思います。ですが、大家さん単位では管理していませんし、そういうシステムもないものです。

せいぜい、月1回の家賃送金明細に「今月の募集活動は・・・」と2,3行のコメントがあればいいほうです。

このような状況報告ですと、募集開始から1ヶ月後に家賃や募集条件を見直して…募集チラシやポータルサイトの情報を修正して様子を見て…とやっているうちに、もう2ヶ月間も空室が続きます。

私のオンライン講座で「空室率の調べ方・考え方・設定の仕方(無料でプレビュー可能ですので御覧ください→ https://www.udemy.com/course/sim-kakuron/?referralCode=1CC4F279585D91FF92EF )」で解説しているように、空室率5%を維持するのに物件の戸数によりますが、2ヶ月も空室なのは危険です。

一般的な企業の営業部は、恐らく週に1回は営業会議があり、先週の活動内容とその成果(契約数)などから、今月のノルマが達成できるか、上司と確認し合うような時間を設けていると思われます。達成できそうになければ、今週はどのような活動をするのか、新たな手を打つのか、などを上司と相談して決めて行動すると思われます。

いわゆるPDCAサイクル…Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)のサイクルは、1週間単位です。

一方、私たち大家さんのPDCAサイクルは、先の家賃送金明細に合わせていると、1ヶ月単位です。一般的な企業の4倍以上も遅いものとなります。これでは、空室率はなかなか改善しません。

また、このような状況ですから、不動産業界以外からアパート経営は事業ではないと揶揄されても仕方ありません(例えば税務署や金融機関や経済産業省…補助金の対象と認められにくい)。

ECHOESで数値管理を始めよう。

こうした状況を憂いているのは、私だけではありませんでした。ECHOESを立ち上げた方たちも、その1社です。ポータルサイトの登録・管理・数値管理ができます。

例えば

  • 1週間で◯件以上のアクセスがないようなら、募集条件を外している可能性がある(検索結果に表示されていない)。
  • ◯件以上アクセスがあるのに、問い合わせや内見依頼がないなら、詳細ページに問題がある。

といった改善ポイントがわかります。

ポータルサイトの運用について、不動産会社に不満があり改善される見込みがない方は、ぜひECHOESを試してみましょう。

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