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不動産投資の物件探しで、一番最初に購入申込書(買付証明書)を出したのに、他の人に買われてしまった…という経験はありませんか? 「なぜ?一番だったのに!」と悔しい気持ちになりますよね。
満額購入や現金購入が全てではない
確かに、今は価格交渉をしていると買えない、融資特約なしの現金購入でないと買えない、購入実績のない1棟目の客は相手にしてもらえない、などと言われるかもしれません。
しかし、本当にそうでしょうか?
物件が買えない理由はもっとシンプルかもしれません。それは、業者さんに選ばれる理由がないということです。
1. 業者は両手で売りたい
元付業者ではなく客付業者経由での購入申込みは、元付業者に直接、購入申込した2番手に負ける可能性があります。なぜなら、元付業者は売主と買主の両方から仲介手数料を得られるので、単純に売上が倍になるからです。これを両手数料取引、略して「両手取引」単に「両手」と言います。一般的に、価格交渉するなら両手になる元付業者に直接アプローチすることで成功率は高まります。
2. 業者は上得意客に売りたい
あなたは一見客ではないでしょうか。中古物件の販売は、確かに先着順というルールはなんとなくありますが緩いものです。業者さんは利益追求の組織です。緩いルールなんていくらでもどうにでもします。法令によるルールではないのでコンプライアンス違反だとか法令遵守の精神に欠けるだとか、そういう話ではありません。利益追求のためにこれくらいは、多かれ少なかれどの業界でもどの事業者でも、それこそ私やあなただって、やるときがあるはずです。
3. 業者は面倒な客に売りたくない
不動産トラブルは圧倒的に売主より買主から発生します。もし、あなたが購入申込をするまでの間に、業者さんに必要以上に細かく本質的ではない質問や相談をしていると「面倒な客だ」と思われているかもしれません。そうなると業者さんは売るのを渋ります。それでも他に購入希望者がいなければ仕方ありませんが、そうでないのなら適当な理由を付けて2番手以降に売ろうと考えるのは無理もありません。こちらも民度が高い・低いのような話ではなく、利益を追求する組織として当然の判断と言えます。
まとめ. 物件ではなく業者との関係性にフォーカスする
これまで買えなかった物件があるなら、その物件にフォーカスするのではなく、業者さんにフォーカスしましょう。
その業者さんから、あなたは購入見込み度の高い客で、ある程度の不動産の知識があり、投資スタイルや投資基準が固まっていて、融資の見込みも十分にあり、あとで面倒なことを言わない客だ、そう認識されれば、ネットで公開される前の物件情報を優先的に教えてくれて、優先的に売ってくれるようになる・・・可能性が高まります。
こうした業者さんと、どれだけ多く関係を築くことができるのか。物件が買える人といつまで経っても買えない人の違いの1つです。
不動産投資は、物件選びだけでなく、業者選びも重要です。信頼できる業者さんと良好な関係を築くことで、あなたの不動産投資はきっと成功へと近づきます。諦めずに、ぜひチャレンジし続けてください!