最新記事 by J-REC公認不動産コンサルタント 大友哲哉 (全て見る)
- 自宅売却で3,000万円の特例を使うための3つのポイント - 2024年10月8日
- トルネード・アパート経営−満室復活への3ステップ戦略− - 2024年10月2日
- 地主系大家さんへ。大家の会で嫌な思いをしたことがありますか? - 2024年9月30日
はじめて行った駅でしたが再開発が進んでいてびっくり。海老名駅ほどではないのですが、そんな感じ(?)です。駅徒歩9分ですから立地はまずます。ですが、崖地です。
前面道路から接続する建物部分は2階になる模様。そんな物件も周辺にチラホラありましたので、エリア的には普通だと思われます。利回りもそこそこなのは崖地なので土地代が安いからでしょう。そうしますと、崖地のリスクと利回りが見合っているのか? を、どのように判断するのかとなります。
崖地のリスクとしては次のようなことが挙げられます。
- 再建築するときに擁壁を作り直さないといけない(費用は1,000万円以上)
- そうでなくても建築工事がやりづらいので建築費は割高になりがち
- 既存の擁壁が崩壊したときの復旧費用や近隣への損害賠償
- 売却時に購入希望者が不安がって思うように売れない
- 入居者が不安がって入居募集の難易度が高い
そうは言っても、本件は新築アパートを完成した状態で引き渡しを受けますので、1番・2番のリスクは売買価格に含まれていると考えられます。
次の3番は損害保険で対応できます。
4番は、最初に少し安く買っているわけですから売却するときに少し安くなるのは想定内ですよね。
すると、もっとも検討すべきは5番です。要するに、近隣の家賃相場よりも割安の家賃設定をして検討することとなります。
また、擁壁物件に限りませんが、新築アパートは企画する不動産会社も、家賃査定会社も、完成後に管理運営する管理会社(企画会社と同一だったり子会社であっても)も、当初の企画段階で現地賃貸仲介会社の綿密なヒアリングはしないことがほとんです。良くて電話ヒアリングです。後は、数字しか見ません。
ですので、現地賃貸仲介会社が現地を見たときに「これはちょっと難しいな〜」という肌感覚が、家賃設定や間取りや設備に反映されないことになります。もちろん微々たる部分ですが、万が一、ここを大きく外すと完成して1年経つのに満室にならない、そこで現地の業者に話を聞くと「あ〜あれね〜」という微妙な反応されていることに気付く…なんてことになります。そうした相談事例は珍しくありません。
新築企画は、ホント、現地とのコミュニケーションが大事だよな〜って思います。現地の業者といっしょに作っていくみたいなのがベストですね(しかもコンサルティング料も請求されませんしね笑)。
参考