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適正な家賃設定をする方法!
前回は「敷金と礼金を見直そう」でした。滞納保証と賃貸の需給バランスから、以前のように敷金と礼金を設定するのは、賃貸住宅の借りやすさのメリットを潰すだけです。ただ、リスク管理のためにも定期借家契約としたいものです。
さて、第14回目は「適正な家賃設定をする方法」です。
相場から外れると、内覧されないどころか、仲介会社さんは来店客に勧めてもくれなくなります。では、適正な家賃設定をするにはどうしたら良いのでしょうか? その答えは、データ収集に尽きるといえます。
統計情報によるデジタルデータと仲介会社のアドバイスによるアナログデータ
なぜなら、統計情報は、主に募集賃料であるため、実際の成約賃料が分かりません。一方、現場の声として仲介会社さんのヒアリングだけでは、営業トークが混ざりますので主観的な数字となりやすいのです。そのため、客観性と主観性の両方からみる必要があります。
まずは統計情報です。
大家さんでも、簡単に取得する方法は、HOME’S の「見える!賃貸経営」です。また、各種ポータルサイトでは、最寄駅別の家賃相場情報を提供しています。ネットで「○○駅 家賃相場」と検索すると見つかります。管理会社なら、各ポータルサイト会社に依頼すると、駅別・間取別・問い合わせ比率のマトリックスデータを出してくれます。
仲介会社へのヒアリングのコツ!
次に、仲介会社さんへのヒアリングです。このとき、自分の物件の概要と豊富な写真を持参します。さて、アドバイスを聞くときの注意点があります。
それは営業トークだと思って聞くことです。例えば、高い家賃相場を提示して「うちなら高くても入居者決められます!」と仕事を受注しようとする営業トークか、または逆に安めの家賃相場を提示して、すぐに客付けできて売上になるような営業トークをする傾向にあります。
この見極めをするには、事前に統計情報を把握しておくことです。
いかがでしたでしょうか。
ここ数年で家賃相場が崩れ始めた地域が増えているようです。すぐにでもネットで家賃相場を見てみましょう。この相場観がないと、仲介会社さんのアドバイスの良し悪しが判断できません。
次回は、空室の原因とその対策です。空室の本質に迫っていきます。