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満室にならないのは管理会社の怠慢が原因…ならば管理会社を変更すれば満室になる…はず…? これは本当でもあるし、そうでないこともあります。空室対策を理由に管理会社の変更を止めるつもりはありませんが、管理会社をとりまく環境を把握した上で実行してほしいと思います。
管理会社の変更が有効な事例1
私の主宰する東京大家塾のAさんは、空室対策上の理由で管理会社を変更したことで満室になった経験をお持ちです。その要因を分析すると「管理会社がそのエリアに進出してきたばかりだから」のようです。つまり、まだ管理戸数が少ないので、Aさんの空室を積極的に案内もするし他社にも紹介もするしポータルサイトに掲載もするし…ということのようなのです。
管理会社の変更が有効な事例2
東京大家塾では、管理会社の変更は「ポータルサイト…とくに、そのエリアでSUUMOに一番掲載している不動産会社を第一優先にしよう」とお話しています。
なぜなら、入居者募集と入居者管理の両方が得意な不動産会社は、まずないからです。理由は後述します。そのため、大家さんがどちらかをフォローする必要があります。
どちらがフォローしやすいかといえば、管理のほうです。募集のほうは宅建業者でなければできない手法がいくつもあるので、大家さんは手出しできない分野です。しかし、管理のほうは資格もなにも必要はないので、大家さん自らフォローができます。そして、首都圏では入居募集にチカラをいれている仲介会社はSUUMOを使っています。そのためSUUMOの登録件数が客付力の指標になるのです。
管理会社は人手不足
管理会社はどこも人手不足です。いえ、人材不足です。優秀な人材の確保が難しい職種なのです。
例えば、同じ会社に売買仲介部門があれば、優秀な人材は売買仲介部門に配置されます。なぜなら、売上の単価が数百万円単位だからです。一方の賃貸部門でも、優秀な人材は、賃貸仲介部門に配置されます。売上の単価は数十万円だからです。最後に、賃貸管理部門の売上は、戸当たり数千円単位です。つまり、毎月入る収入とはいえ、売上の単価としては安すぎるのです。
そして1つ1つの仕事としては、誰にでもできるカンタンなお仕事なので給料も安いのです。しかし、雑多な業務が山積みな上、入居者さんと大家さんの板ばさみなだけでなく、上司(社長)の意向も伺わねばならない仕事なのです。おそろしくストレスがかかります。ですので、長く勤める人材はあまりいなくノウハウもたまりにくいのです。
管理会社選びの究極の判断基準
こうした状況の中で、大家さんから「空室対策の提案をしてほしい」などと要求があって、まともな対応ができるのでしょうか? 私には到底無理だと思います。となると、例えば、会社全体の方針として、空室対策専門部署でも作らない限り、無理なのです。結論として、満室にすることを目的として管理会社を変更するなら、空室対策の専門部署や専任の担当者がいるような会社にすることです。
名ばかりの空室対策コンサルティングにご注意を!!
最近の空室相談の事例で続いているのが、次のような事例です。管理会社のホームページを見ると「空室対策にチカラをいれています」だったり「空室対策コンサルティングメニュー」があったり「稼働率97.8%!!」などとうたっている管理会社に管理委託しているにもかかわらず、1年間ずっと空室のようなパターンです。
そこで、現地に行ってみると…
- 照明がないので部屋が暗い。
- 虫の死骸がある。
- 清掃済みの表示がない。
- 下水のにおいがする。
- 鍵がピッキングに弱いタイプの鍵のまま。
- テレビドアホンではなくただの呼び鈴。
- 通電されていないのでエアコンが使えない。寒くてゆっくり内見できない。
などなど、空室対策コンサルティングが聞いてあきれます。
このようなことがないように、空室対策コンサルティングの事例だったり、お客様の声だったり、セミナーやその収録映像を入手したりして、名ばかりの空室対策コンサルティングではないか確認したいものですね。
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